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クローラーの左右動力制御

左右のモーターを別々にアナログジョイスティックで制御します。昔流行った迷路脱出マウスのような動き。

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秋月さんで購入したジョイスティック

電気的には十分と思いますが機械的強度はどう見ても今回の用途には不足ということでして、依頼者から立派なジョイスティックをあてがわれましたので実際は別物を使用しました。
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基本動作は別章:PWMで説明させていただいている通りをアレンジし、2組のPWM信号を作り左右のモーターに与えるだけです。ただし注目点は0点(モーター停止のジョイスティックの位置)が速度ボリュームの中点にあたります。またこの中点にはブレがあり、前に倒して戻したときと後ろに倒して戻した時等に少しずれて止まります。前後:Y軸、左右:X軸とも同様に中点には不感帯を設け0点確保が必要です。ボリュームの検出はA/Dコンバータを使用しますが、分解能10bitでは0~1023の値が読み取れますので、例えば500~524の範囲は中点であると判断するようにします。また0~499は値を反転し499~0変化として負方向(バック)に回転させるとか、525~1023は正方向回転で値は0~498と判断するといった工夫が必要になります。

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回路図

E2Studioのプロジェクト(Cソース)を入れておきます。

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ジョイスティック:RKJXV122400の2つのボリュームをA/Dコンバーターで読み中点(及びその付近)を0とみなしてモーターをCW/CCW方向に回します。クローラーの場合、モーターは互いに逆向きに取り付けますので正転モーターと逆転モーターの組み合わせで前進(もしくは後退)します。片側のモーターの配線を入れ替えれば済むことなので最終段階で確認すればすみます。旋回(その場回転)は左右逆方向に動きます。モーターはどちらも正転もしくは逆転です。旋回するにはスティック中点(停止中)で旋回ボタンを先に押しながらスティックを左右に倒します。舵取りは左右モーターの回転数(電力:PWMのデューティ)に差をつけます。右の回転を上げると左に曲がります。

E2Studio(Version: 2022-10 (22.10.0))、Gccコンパイラ(4.9.2.202201)で開発したと思いますが 一つ前のバージョンかも知れません。

出力段とFETはアナログPMWの章でお話した通り品番が消されていて詳細不明です。5組並列になっていてリレー2個と組合わさり1つのモーターを駆動します。従って2枚のドライバー基板を使いました。

2年前の制作で、昨年一部手直しした記憶ですが、細かいところではよく覚えていない部分もあります。走り走り書きしたきの回路図では見苦しいので書き直しました。ソフトに関しては丸ごとUPしておきます。かなり細かいコメントを入れたつもりですのでこのページでの説明は省略させていただきます。

遊びで使うには電力が大きいです。強力なモーター等が使えますのでゲガや発火の危険を伴います。十分ご注意ください。回路図内にも記載しましたが安全装置は全くありません。ハードウェア、ソフトウェア共に模型や玩具の感覚で設計してあります。